“良い土地”と言われる土地でも注意が必要

  1. ❶よくある“良い土地”と言われる土地での失敗事例

❶よくある“良い土地”と言われる土地での失敗事例

〈 質 問 〉以下のY夫婦の判断の、どこに問題があると思いますか?


× 失敗事例 ×

住宅会社が主催する家づくりセミナーに、既に不動産屋に紹介され購入する土地が決まっている30代前後のY夫婦が参加されました。


購入予定の土地に関しては、「今住んでいるところは、日当たりが悪く湿気が高いところなので、今度買う所は、角地で日当たりがいいし、価格が安いから」と自慢げに教えてくれました。


そこで営業マンは、更に設計する上で、詳細に土地状況を聞きました。


(1) 角地に横断歩道はありますか?

(2) 道路に消火栓はありますか?

(3) 交通量は、どのくらいありますか?

(4) 前面道路に傾斜はありますか?

(5) その土地の周りは、どのような地形ですか?

(6) ゴミ置き場の説明は聞きましたか?


と、このように聞いたところ、(1)と(4)に問題があったのです。


今回買おうとした土地は、確かに日当たりは良いのですが、土地の高さが回りより低く、水がたまりやすい地形だということが分かったのです。


そこで営業マンは、「土地を買う隣の家の裏側の壁は、コケみたいなもので汚れていなかったですか?」と聞いたところ、「あっ!そう言えば 『緑色のコケ』みたいなものが付いていたような気がする」と返答がありました。


更に、玄関の位置や駐車場の位置をお聞きしたところ、その方位には、横断歩道がある場所であり、5メートルは離さないといけないので、ご希望されている玄関方位や駐車場は確保できないことが判明しました。


するとY夫婦は、「不動産屋さんからは、このようなアドバイスを聞いていないよ!更に『水はけ』にも気が廻っていなかった。ありがとう助かりました!」と深く頭を下げられました。


結局その日、Yご夫婦は、「ジメジメするところは買いたくない!」


と不動産屋さんの土地を断り、また一から、日当たりがよく水はけが 良い土地を探しています。


角地には最高の日当たりが望めますが、横断歩道や消火栓のあるところに車庫が造れない問題や収集のしやすさから、町の【ゴミ置場】になりやすい状況が考えられます。

陽当たりの良い角地であっても、周辺の環境によっては水が溜まりやすいなど、優先したい条件が満たされない場合があります。

また、夏場の匂いや、カラスのいたずらには細心の注意が必要です。
このことを十分に注意して購入をお考えください。日当たりを手に入れても…。ゴミの匂いで悩まされては、たまりませんからね。

資料だけ、あるいは自分達の判断だけ、一つのアドバイスだけで決めてしまうことで、間違った選択をしてしまう場合があります。天気や季節、曜日、時間帯を想定したり、別の専門家(今回の場合は不動産屋さんだけでなく、営業マンに話をする状況があったので良かった)の話を聞くなどして、多角的に土地の分析をしていくことが大事になります。

まとめ

❶ 角地だからといって、
 必ずしも良い土地とは限らないことをしっかり認識し、
 ライフスタイルに合わせた土地探しを検討しましょう。

※掲載の情報は2020年7月現在の情報です。